『体育・保健体育ジャーナル 19号 2023年1月発行』連載記事withSportsより
平井美樹さんは、テレビ局のニュース番組やビジネス交渉の会議などで活躍する通訳者。スポーツでは大相撲の英語放送や、オリンピック、サッカーやラグビーのワールドカップなどに携わる他、日本スケート連盟の通訳者も務める。時には選手に寄り添い、気持ちを代弁する役割もこなす平井さんに、仕事の奥深さややりがいを聞いた。【取材・文/荒木 美晴】
平井 美樹 さん(放送・会議通訳者/スポーツ通訳者)
スポーツの現場における平井さんの活動内容は、とにかく幅広い。大会で選手の通訳をする以外にも、オリンピック東京2020大会では要人の専属通訳を担当したり、ファンミーティングに同席したり。テレビ局での仕事では、選手のインタビューを取るために、スタッフと一緒にケーブルやマイクを持って駆け回ることも珍しくない。
日本スケート連盟の通訳も務める。フィギュアスケートの場合は、記者会見やキスアンドクライ(採点結果を待つスペース)でのコメント通訳の他、選手のメディアトレーニングの講師も担う。外国人コーチや振付師の指導に気後れするジュニア世代の選手をフォローするために、自身もスケート靴を履き、リンクの上で通訳したこともあるそうだ・・・