学習指導・学級経営

多様性×学校教育 「多様性」の現状、学校での取組②

『教育ジャーナル Vol.17』特別座談会 社会に開かれた学び より

物部博文教授(横浜国立大学教育学部)
髙木信俊先生(東大阪市立鴻池東小学校)
中島潤さん(認定NPO 法人ReBit)

※所属、肩書は座談会開催時のものです。

髙木 性の多様性について、まず感じたこととして、昨年度に一人1台タブレット端末が貸与され、子どもたちと文字だけのやりとりの機会が生まれた中で、これまで見えていなかったことが可視化されたことは、これまでにはない大きな気づきです。タブレットの中という閉鎖空間で、文字だけで行うやりとりで一人称の表現を見たときに、「ぼく」「オレ」を好んで使っている子がいることがわかりました。
 学習面については、私は主に高学年の担任することが多いのですが、高学年になると宿泊学習があります。この時期は、ちょうど体の発育が進み、体の性や異性についての意識をもちはじめます。宿泊学習の前に、養護教諭と協力して第二次性徴について学びますが、その中で、心の性、体の性、性的指向の3つの観点の中でもそれぞれ違いがあることの理解についての学習と、その中で自分自身について考える時間をつくっています・・・

RANKING