学習指導・学級経営

小学校理科:子ども自らが考察できるための段階的な指導

〈教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.2 (小学校版) 2022年4月発行より〉
帝京大学教育学部准教授 阪本 秀典(さかもと ひでのり)

はじめに

教師は、子どもから問題を見いだしたい時に、ある事象を見せて「何か気が付いたことはありませんか。」と声かけすることはないでしょうか。また、思考が停止している子どもに対して、「よく考えてごらん。」と声かけすることはないでしょうか。このような声かけの結果として、本来気付いてほしい問題とはかけ離れた子どもの発言となったり、さらに思考が停止したりすることがあります。角屋(2019)によれば、問題を見いだすためにはズレのある2つの事象を提示し、それらを比較することによって問題を見いだすことができると述べています。また、その違いが起こる原因(要因)は・・・

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