ICT教育

デジタル時代の学び
~「1人1台端末」で「一人一人が主語」の学習へ~

〈教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.3  2022年9月発行より〉
東京学芸大学教授 高橋 純(たかはし じゅん)

「子ども一人一人が主語」をスタートに

令和3年1月の中央教育審議会答申『「令和の日本型学校教育」の構築を目指して』では、「個別最適な学び」と「協働的な学び」が着目されています。加えて、いっそう大きな概念として、「一人一人の子供を主語にする学校教育」とも記載されています。「一人一人の子供を主語にする」とは、やや使い古された言葉ですから、当たり前のこととして通り過ぎてしまうかもしれません。しかし今こそ、この言葉をスタートに、現行の学習指導要領に基づいて、個別最適な学びや協働的な学びを実現していくことが大切なのだと思います。

子ども一人一人を把握するための1人1台端末の活用

1人1台端末の活用では、「国語や社会の成績を上げるためにどう活用するか」などと考えがちです。あるいは、「どうやって個別最適な学びや協働的な学びを実現しようか」と考えてしまいます。しかし、子ども一人一人を主語と考えるならば・・・

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