キャリア教育

足育カウンセラー/上級シューフィッター

『体育・保健体育ジャーナル 20号 2023年5月発行』連載記事withSportsより

「もっと速く走りたい」「子どもに安心・安全な靴を履かせたい」―。それぞれの願いを叶えるべく、子どもたちの成長に合わせた足型を設計し、靴を作るアキレス社。人気シリーズ「瞬足」の開発を手掛けてきた津端さんに、履く人の心と身体が喜ぶ靴作りへの想い、そして「足育」の大切さについて聞いた。【取材・文/荒木 美晴】

津端 裕 さん(足育カウンセラー/上級シューフィッター)

「コーナーで差をつけろ‼」とうたったテレビCMが子どもたちの心をつかんだ通学用靴「瞬足」。2003年の発売から20年が経つ今も、根強い人気を誇る。大きな特徴は、靴底の左足外側と右足内側に滑り止めを多めに施した左右非対称のソールだ。通学履きが、左回りで走る校庭のトラックを攻略できるとして、保護者の間でも話題になった。「瞬足」の開発にあたり、津端さんはまず、小学校で子どもたちの足元を定点観測した。写真に「きつそう」「留め具がゆるい」と細かなメモを記し、撮影した20年分のデータをシリーズの改良に生かした。左右非対称が身体に悪いのではないかという声も届いたが、順天堂大学スポーツ健康科学部のバイオメカニクス研究室と共同で「瞬足」の動作解析を行い、一般の靴の足圧データと違いがないことを証明してみせた・・・

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